Top / Transcendence / Timeline

Transcendence/Timeline

http://neurohack.com/transcendence/explore/Timeline.html

21世紀: 光と力の時代

20世紀――世界大戦と地球温暖化の時代――に生まれた人々は、誰ひとりとして想像しなかったであろう。21世紀が、人類の歴史における悲劇の最終章以外の何かになろうとは。この容赦ない人口増加が、環境を毒し、汚染し、滅ぼし、やがて環境の持つ回復力の限界を超えることはもはや時間の問題であった。21世紀の終わりまでにそうなることは、確実であるように思えたのだ。

だが、我々と環境は生き残った。収入と生産性の向上により、多くの人々が、20世紀中の必要最低限の生活をなんとか支えていたに過ぎない貧困から抜け出した。より豊かで、知性にあふれ、これまでになく良く統一された人類は、あらゆる災難に対処した。外交官や資本家は戦争を終わらせるために結束した。排気を制限し、能動的清浄器を導入したことにより、炭素循環の新たなバランスを作り出した。物流と情報流通における自由かつ公平な取り引きは、ハーレム (ニューヨーク・マンハッタンのスラム街) から平壌に到るまで、飢餓と無学を終わらせた。人口増加は80臆の魂で頭打ちとなり、マルサスの悪魔は消え去った。それはもはや、白昼の幽霊話の記憶のようなものであった。

無論、問題は残った。政府や企業は、世界の需要に応えるだけのエネルギーや原材料を供給することは困難であった。地球が与えられるものはもはや少なく、そこからのさらなる搾取は誰も望まなかった。しかし、宇宙はなお無尽蔵の資源に満ちていた。需要に応えるための宇宙征服が始まった。その道のりはゆっくりとしたものであったが、しかし着実にマイルストーンを築いていった。2057年には、初の小惑星採鉱会社が誕生した。2062年には、初の軌道上発電所が稼働を開始した。2081年までには、1000人を超える男女が宇宙で生活し、仕事をこなしていた。これらの初期の宇宙労働者たちは、2083年に Earth Industries Conglomerate (地球工業複合体) が宇宙で生まれた初めての人間、Celeste Cabrillo の誕生を発表した際も、特別な驚きを見せることは無かった。

21世紀の随筆家 Michael Arenas はこの Celeste の生誕の年には93歳であったが、しかしこの出来事の意味を見抜いたのは彼だけだったのだろう。彼はこう書き残している。「このデジタル歴史の時代にあっても、我々の中の古きものはサイレンとして働く。快適な今が、あまりにも急に不確かな未来へと変わる時はいつでも、苦痛を伴う混沌の警告が解き放たれるのだ。」事実、快適な今は、すぐにただの記憶へと変わる運命にあった。

その15年後、冥王星軌道以遠に位置する正体不明の天体 Kuiper Anomaly (カイパー異常天体) への初めてのミッションは、人類全体の想像力を魅了した。当初は特殊な金属製の小惑星と考えられていたその天体の正体が、異星人による人工構造物であることが明らかになったのだ。人類は史上初めて、地球以外にも知的生命体が存在するという直接的な証拠を得たのである。しかしながらその発見は、すぐにさらなる驚きへと発展した。この異星人による構造体――今ではカイパー・スターゲートとして知られている――により、銀河は開かれたものとなったのだ。

かつてアフリカから歩み出し、この小さな青い惑星全体へと広がった人類は今、金属の宇宙船に身を包み、太陽系を抜け出して他の恒星系へと飛び立ったのだ。

22世紀: 分裂の時代

宇宙で生活し、宇宙でその人生を終える人々が増えるにつれ、人類をこの新たな環境に適応させるための遺伝子改良への需要が高まった。それはやがて遺伝危機 (Gene Crisis) と呼ばれれる状況を生み出し、この段階で地球政府は、武装船を駆り出して生殖細胞に対する遺伝子工学の禁止を強行した。ネオ・コロニスト達はこの禁止に抵抗し、地球の施設に対する経済的ボイコットとサボタージュで対抗した。数年後、両者は一つの合意に達する。植民地群は遺伝子改良の禁止を施行するが、その代わり、地球政府からは独立した存在となる、という。これが Commonwealth (人類共栄圏) の始まりであった。

しかし、全ての植民者達がこれに満足したわけではなかった。一部は火星にある彼らの植民地において生殖細胞工学の研究を強行した。また、異星人のスターゲートのネットワークを通じてより遠くへと旅立つものもいた。

2124年、一隻の Commonwealth の船が、スターゲートのネットワークを通じて St. Katharine's 星系へと到達した。そしてそこに、居住可能な無人惑星を人類史上初めて発見したのである。この発見は新たな植民地化の波に拍車をかけ、20〜30年後には、Commonwealth の重心は太陽から St. Katharine's の恒星へと移っていた。この新たなる世界の周囲には他の植民地も形成され、New Beyond は拡張された。Rigel Aurelius は2140年に植民地化された。そして2176年、Commonwealth は Starton Eridani 植民地を創設した。

Sisters of Domina 教団は、この世紀の早い段階で設立された。人類が宇宙進出してから、宇宙の超知的存在と接触したと信じる人々が出てきた。Domina は、その中でも最も強力な存在の一つとして人々と交信してきた。これらの異質な知的存在の本質を巡っては多くの論争が行なわれたが、しかしながら、それらが確かに存在するという点においては疑いの余地は無かった。

23世紀: 黙示録の時代

Commonwealth は23世紀を通じて成長と繁栄を続けた。その間、遺伝子工学の禁止を逃れた火星植民者達が、Syrtis Conclave (シルティス秘密会議) を発足させた。火星地表に住む遺伝改良された新人類たちの、ほとんど理想郷に近い文明である。しかしながら、2243年、銀河中心核に存在する神聖な知性により導かれたと信じる Syrtis Conclave は、地球を滅亡させることを決断した。

Commonwealth の協力により何とか Syrtis を退けることには成功したものの、この戦争により太陽系は荒廃した。火星はもはや居住に適さない環境となり、多くの火星居住者は太陽系を離れ、難民となった。今日では、Syrtis の難民は多くの星系に存在している。しかしながら、Syrtis の指導者たちは深宇宙へと逃れ、Jiang's Star の外苑にAres Orthodoxy (アレス正説。アレスは戦いの神であり、火星も意味する) を設立した。古き Commonwealth 艦隊は現在も彼らとの戦闘を続けているものの、戦地から遠く離れた St. Katharine's 星系に住む人々のほとんどは、彼らが脅威であるとはもはや考えていない。

24世紀: 覚醒の時代

カイパー・スターゲートの発見から世紀を経て、古代種族群に属する初の異星人が人類の宇宙を訪れた。Iocrym と自称する彼らの巨船が St. Katharine's 星系に現れ、人類との間で長く複雑な交信が交わされた。

多くの苦労ののち、人類は、Iocrym が2憶5千万年以上も前に太陽系を訪れていたことを知った。そして彼らが地球に複雑な多細胞生命体を検出したとき、彼らはその領域の全てのスターゲートを停止させ、自然保護地域に指定した。

古代種族群は人類を新たな銀河コミュニティの一員として歓迎し、調和手続きを開始するために再び訪れることを約束した。だが一つの解決すべき謎が残った。カイパー・スターゲートは、どうやって再起動されたのか? という。Iocrym はこの点に関して大いに懸念しているように見え、ゲートを注意深く調査した。

Iocrym は、再び戻ることを約束して St. Katharine's 星系を離れた。

それから20〜30年後、人類は、人類の生存圏となっている宇宙領域全体が隔離されているという事実に気付いた。今日では、人類の生存圏の外に繋がるであろうスターゲートを、例外なく Iocrym が封鎖していることが判明している。Iocrym によれば、未知の脅威のため、人類は追って通知があるまでは隔離されるのだという。



Last-modified: 2011-04-22 (金) 07:45:39 (2794d)